赤外線天文衛星「スピカ」構想、日欧が取り下げ

 欧州宇宙機関(ESA)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、両者が中心になって検討してきた次世代赤外線天文衛星「スピカ」について、ESAの計画の最終候補から取り下げることを決めた。
 関係者によると欧州側のコスト超過のため。
 スピカは星や銀河の形成過程の解明に不可欠として、世界的に期待されてきた。
 赤外線天文学の研究者らは同様の衛星の実現を目指し、再検討を迫られることになった。

 スピカは2020年代末の打ち上げを目指し、日本の開発コンセプトを基本に欧州主導で検討されてきた。
 ESAの宇宙科学長期プログラムの中型計画での採択を目指し、推進する各国の研究者らが2016年に提案。
 18年5月に1次選抜で25件の提案から3件の1つに選ばれ最終候補となった。

 ところが、日本の中核メンバーである名古屋大学の金田英宏教授(赤外線天文学)によると今年7月、欧州側のコスト超過が判明。
 搭載する望遠鏡を縮小するよう欧州側から提案を受けた。
 さらに一部装置の開発担当を欧州から日本に変更することを求められ、今月2日に両者が協議したという。
 これを受け日本側研究者らは、この装置を担当しても日本側のコスト上限の300億円を維持する開発案をまとめたものの、構想の取り下げが決まり、ESAとJAXAが15日に公表した。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

サイエンスポータル 10/26(月) 11:57
https://news.yahoo.co.jp/articles/685cea89c41e6ab2ccc45b11d5db8775ce35c6ef