除草剤で赤ちゃんワラビーのペニス小さく、母親が摂取、研究
日本でも使われるアトラジン、有袋類への影響を初めて検証

 除草剤のアトラジンは、日本を含め世界で広く使用されているが、動物の性的発達を阻害する可能性が様々な研究で指摘されている。
 最も使用量が多い米国とオーストラリアでは、小川や湖、飲料水から微量に検出されるケースも多い。

 8月5日付けで学術誌「Reproduction, Fertility and Development」に発表された研究では、アトラジンがダマヤブワラビー(Macropus eugenii)の生殖器の発達を阻害したという結果が得られた。
 ダマヤブワラビーは、オーストラリアに生息するカンガルー科の有袋類だ。

 メスのダマヤブワラビーに、450ppm(ppmは100万分の1)のアトラジンを含む水を、妊娠中から授乳中にかけて飲ませたところ、オスの赤ちゃんのペニスが通常より短く、小さくなった。

 この研究でまた一つ、アトラジンが「体内のホルモンバランスを撹乱している証拠」が増えたと、論文の著者である豪メルボルン大学の遺伝学者アンドリュー・パスク氏は主張する。
 しかも、このことはワラビーだけでなく、ヒトを含むすべての哺乳類に当てはまるという。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

ナショジオ 2020.09.12
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/091100528/