実現されつつあった「量子コンピュータ」は、放射線によって機能が制限されると判明
川勝康弘

 量子コンピュータがノートパソコンのように一般に普及する未来は、残念ながら叶わないかもしれません。

 8月26日に学術雑誌「Nature」に掲載された論文によると、量子コンピュータの核である量子ビットの「量子もつれ」が宇宙放射線をはじめとする環境放射線によって容易に破壊されることが明らかになりました。

 もし環境放射線問題が解決されない場合、量子コンピューターの性能を維持するには分厚い鉛の壁で放射線を遮断するか、粒子加速器のように地中深くに埋めるしかなくなります。

 実際、今回の実験でも、環境放射線の影響を遮断するために、2トンもの鉛を使わざるを得ませんでした。

 私たちの身近に存在するパソコンを、量子コンピュータに置き換えるような未来は本当に訪れないのでしょうか?

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

ナゾロジー 2020/8/29(土)
https://nazology.net/archives/67684