(CNN) 米ワシントン大学の研究者らがこのほど、甲虫の背中にくくりつけられるほどの極めて小さなワイヤレスカメラを開発した。高度な技術を駆使した機器で、虫の視点から見た世界の様子を映し出すことが可能になるとみられている。

当該のカメラの重さは約250ミリグラムと、トランプのカードの10分の1ほど。1秒当たり1〜5フレームで撮影した動画をスマートフォンに送ることができる。

カメラは60度の角度で動き、高解像度のパノラマ撮影のほか動く物体の追跡も可能。虫の見る世界を記録するだけでなく、小さなロボットの「目」としての活用も見込める。

カメラとアームは無線技術のブルートゥースを使って最長で120メートルの距離からスマートフォンで遠隔操作できる。現時点ではバッテリーが必要だが、研究者らは他の動力源を使用するタイプの開発も見据えている。

今回のカメラをピナカテ・ビートルと呼ばれる小型甲虫の背につけて作動させた研究結果は、15日刊行のサイエンス・ロボティクス誌に掲載された。

高い技術に注目が集まる一方、今後人間の目で気づかないほど小さなカメラが作られるようになる可能性をめぐっては、プライバシーの観点から懸念を示す動きもある。

https://www.cnn.co.jp/storage/2020/07/16/581bc06e6d93ddd5c9a88e4c6d9a2b44/beetle-cam-1-exlarge-169.jpg
https://www.cnn.co.jp/storage/2020/07/16/fc7be24f010cfaecd4a14ba4b2264c1e/t/768/432/d/beetle-cam-2-super-169.jpg

https://www.cnn.co.jp/fringe/35156905.html