→肺は保存が最も難しく2割ほどしか移植に使えない
→摘出したヒト肺を豚の血管に接続したところ損傷した肺の長期保存に成功し損傷も回復した
→脳でも同じことができれば脳を豚体内に避難させて体を治療できる

生きている豚の血管に損傷したヒトの肺を接続することで、移植用臓器として使えるまで回復させられました。

臓器移植は時間との戦いです。

しかし「肺は保存するのが最も難しい臓器」と言われており、酸素を含んだ空気と体液を人工的に送り出す体外灌流(たいがいかんりゅう : EVLP)システムをもってしても数時間で使用不能に陥ってしまいます。

そのため、臓器提供者から摘出された肺の20%だけしか移植に使うことがでず、多くの患者が待機リストに名前を残したまま命を落としていきます。

そこでコロンビア大学の研究者たちは、摘出されたヒトの肺を豚に移植することで、肺機能の保存と回復を試みました。

結果、豚に接続されたヒト肺の長時間保存に成功しただけでなく、劣化による激しい損傷すら回復させることにも成功したのです。

もしこの技術を肺だけでなく脳にも適応できれば、首から下に致命的な傷を負っても、脳だけは豚体内で生き延びることができるかもしれません。
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■肺は移植までに8割が使用不能になる

臓器移植の技術が進んだ現代にあっても、肺の移植は困難を極めていました。

肺は摘出直後から劣化がはじまり、直ぐに移植に耐えられないほどまで損傷してしまうからです。

そのため、肺の機能を少しでも維持しようと酸素と体液を供給する体外灌流システムが用いられてきました。

しかし不思議なことに、肺は他の臓器とは違って、酸素と体液を供給するだけでは維持ができず、僅か数時間で8割が使い物にならなくなるほどに劣化してしまいます。

肺の維持にはまだ知られていない生体だけが提供できる「ナゾの物質」が必要だったのです。

そこでコロンビア大学のホーザイン氏らは、摘出された幾つかのヒトの肺を生きた豚の首の血管と接続し、同時に人工呼吸器を使用して空気を送り込みました。

ヒトと豚でナゾ物質の存在が共通ならば、豚の血液を介してヒトの肺を維持できると考えたからです。

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