→晴れの日に最も強く降り注ぐ光の波長は緑の光なのに植物は使っていない
→最も強い光を使わないのは植物だけでなく他の光合成生物も同じである
→能動的にエサを食べられない植物は取り込む光を選択してダイエットを行っている

私たちにとって身近な植物が行っている光合成は、実は大きな謎につつまれています。

多くの植物の葉が緑色をしているのは、光合成にとって不要な緑色の光を反射しているからだと考えられていました。

しかし、2016年に日本の筑波大学の研究者らによって、晴れの日に最も強く降り注ぐ光が「緑色の光」(波長域550nm)であることが示され、大きな謎が浮かびました。

すなわち「なぜ植物は最も強く注がれる光を拒否(反射)するのか?」という疑問です。

カルフォルニア大学の研究者、トレバーB.アルプ氏はこの疑問を突き止めるために、植物以外の光合成生物が好む光を調べてみました。

すると、驚きの事実が判明します。

異なる環境(海など)に住む光合成生物たちも、それぞれの環境に最も強く降り注ぐ光を避けた光で光合成をしていたのです。

強く降り注ぐ光を吸収したほうが効率がいいように考えられますが、なぜ植物は強い光を割けているのでしょうか?

■光合成は最も強い光を使わない

日本の研究にヒントを得たアルプ氏は、陸上の緑色植物以外の光合成生物が、光合成に使っている色を調べました。

結果、上の図のように最も強い光を吸収していないことが分かりました(灰色の線が降り注ぐ光の強さで、青線が吸収している光の強さ)。

植物は太陽の光から逃げることができないため、晴れの日には一日中降り注ぐ光を受け続けなければなりません。

動物で例えれば、閉じることのできない口に延々と食べ物を放り込まれるに等しい状態です。

そのため、最も強く注がれる光をあえてスルーすることで、食べ過ぎても不調に陥らないダイエット食のような光を吸収していたのです。

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