水と油を入れた容器に、頭痛薬を投入する実験動画が話題になっています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/ezgif.com-optimize-7.gif

動画はアメリカ最大級の掲示板「Raddit」上に公開されたもので、実験の見た目がきれいなことから、「ランプとして使えそう」「飲んでみたい(実際には飲めません)」というコメントがされています。


動画では水と油、緑の着色料を入れたワイングラスに「アルカセルツァー」というアメリカで人気の頭痛薬を投入。すると緑色の泡がブクブクと発生し、黄色い油の層に浮かびます。

どうしてこのような現象が起きるのでしょうか?

■水と油の密度の違いがこの現象を引き起こしている

油は水よりも密度が小さい(軽い)ため水の上に浮かびます。水と油が混ざらないのは、科学的には「分子間極性」と呼ばれる現象によるものです。

これにより、頭痛薬を投入する前のワイングラス中に黄色い層(油)と透明な層(水)ができます。


アルカセルツァーは発泡性の錠剤で、水に触れるとシュワシュワと泡を発します。錠剤を投入するとワイングラスの底まで到達し、水に触れて発泡するわけです。

放出された泡は水や油よりも密度が小さいので、溶液中を上昇していきます。

このとき着色料で緑に色付けされた水の一部を巻き込んで最上部まで到達するので、泡が緑色に見えるのです。

最上部まで到達すると泡から空気が抜け、着色料が下の水層まで戻っていきます。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/05/76accd3f6e4fb0f28a8b8deabc70e81f-670x512.png

■日本にある身近なものでも再現できる

この実験、日本に馴染みのないアルカセルツァーがなくても再現できます。水の層から泡が出ることが肝心なので、頭痛薬の代わりにメントスを使い、グラスに炭酸水と油を注げば身近な材料で実験できるでしょう。

お家で過ごす時間が増えている今、手軽な科学実験をしてみるのもいいかもしれません。

https://nazology.net/archives/60119