0001しじみ ◆fbtBqopam767 しじみ ★
2020/05/19(火) 15:43:29.05ID:CAP_USER新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した富山市の老人保健施設「富山リハビリテーションホーム」で、感染した入所者の半数以上が、施設内で初感染が確認された日の四日以上前から、発熱などの症状を訴えていたことが、本紙の調べで分かった。政府は当時、四日以上の発熱を感染に関する相談の目安としていた。施設による初動の遅れが、クラスターの拡大につながったとみられる。(向川原悠吾、酒井翔平)
同施設では四月十七日に、入所する八十代女性の感染を初めて確認。これを受けて入所者六十三人、職員六十四人のPCR検査を実施した。五月十五日現在で入所者四十人、職員十八人の感染が判明している。
感染した入所者のうち、症状の発症日が分かっているのは三十六人。そのうち、二十六人は初感染が分かった四月十七日より四日以上前から症状が出ており、ほとんどが発熱だった。最も早い人では、四月三日から症状がみられていた。
富山県の関係者は「(四月上旬に入所者の発熱が相次いでいた)この段階で保健所に相談して適切な対応を取っていれば、ここまで深刻な状況にはならなかった」として、施設側の対応の遅れが感染拡大につながったとみている。富山市もこれまでの記者会見で「初動に不十分なところがあった」と指摘した。
対応の遅れについて、施設を運営する医療法人社団恵成会の升谷厚志施設長は四月末、報道陣の取材に「私の所でまさかこのようなことが起こると思わなかった。自分の認識が低かった」と認めた。
また、施設内は相部屋が中心で、県や市は利用者同士の距離が近い環境にあったことも感染拡大の一因とみている。
施設定員七十九人に対し、入所者は六十三人。空きベッドが少ない状況だった。施設の個室は三室しかなく、それ以外は相部屋。多くの入所者が二〜四人部屋にいたとみられる。県関係者は「長時間同じ空間にいるので、一人が感染すれば同部屋の人の感染リスクは跳ね上がる」とみる。
入所者のマスク着用も徹底されていなかったとみられ、歯磨きや排せつ、食事、入浴などを担う介護職員の感染リスクも高まっていた。富山市の関係者は「対策に不十分なところがあった」としている。
ただ、同施設に介護職員を派遣している同県魚津市の施設関係者は、老人保健施設特有の対応の難しさを指摘する。施設の入所者は寝たきりの人が多いのが実態で、普段から発熱することが珍しくないためだ。「症状ごとの対応マニュアルがあるわけではない。基本的には施設の判断に任せられるが、施設単独での判断は難しい」とこぼした。
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中日新聞(CHUNICHI Web)
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