日本小児科学会は、子どもが新型コロナウイルスに感染した際の家族の対応について見解をまとめ、子どもが軽症の場合は原則として自宅での療養を考慮するとしました。

見解は、小児科の専門医などでつくる日本小児科学会が23日示しました。

この中では、子どもは感染しても比較的軽症であることや、国内では子どもを発端とした大規模な集団感染は報告されていないことから、子どもが感染しても無症状や軽症の場合は、原則として自宅での療養を考慮するとしました。

その際には、毎日、医師が電話などで状態を確認することや、高齢者など重症化のリスクが高い人が同居している場合には、医師とよく相談することが必要だとしています。

また、入院が必要な場合については、子どもの精神的な安定につながることや、容体の急変に気がつきやすいことから、保護者が同じ部屋につきそうことを考慮するとしました。

さらに、感染した子どもへの医療体制の整備が遅れているとして、重症の子どもを受け入れる医療機関や中等症の子どもが入院できる医療機関などを地域ごとにあらかじめ確保するとしています。

見解の作成に関わった、長崎大学の森内浩幸教授は、「子どもにとって、隔離されて入院することは精神的な負担が非常に大きい。状況によって対応は異なるが、子どもが最も望ましい環境で過ごすことが何より大切で、見解を参考にしてほしい」と話しています。

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NHKニュース
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