→物理学的には、時間に決まった方向性はなく、逆転させても成立する時間対称性が存在している
→私たちが時間を一方向の流れに感じるのは、単に統計的に起こりやすい事象を未来と捉えているため

新たな研究は高精度のシミュレーションで、たった3つの相互作用で時間対称性は成立しないことを示す

時間は過去から未来へ向けて流れるものです。逆はありえません。

しかし、そんな私たちの常識とは裏腹に、物理学の世界では特に時間の逆行を禁止していないのです。

「んなアホな」と思うかもしれませんが、物理学の運動法則は時間の方向に関係なく、同じ様に機能します。

物理的には時間の方向に優先度はないのです。これを物理学では「時間対称性」と呼びます。

では、なぜ時間は絶対に過去から未来へ向けてしか流れないのでしょう? または、なぜ私たちにはそのようにしか感じられないのでしょう?

これまでの物理学では、この原因を非常に多数の物体が相互作用した場合、統計的に元の状態へ戻ることが難しいためだ、というカオスやエントロピーが絡んだ理屈で説明してきました。

しかし、新しい研究は、高精度のシミュレーションの結果、それがたった3つの粒子の相互作用だけで説明可能であることを明らかにしています。

果たして、私たちが感じる時間の流れとは一体なんなのでしょうか?

この研究は、オランダのライデン大学の天文学者Tjarda Boekholt氏を筆頭とした研究チームより発表されており、論文はイギリスの天体物理学を扱う査読付き学術雑誌『王立天文学会月報』4月号に掲載されています。

Gargantuan chaotic gravitational three-body systems and their irreversibility to the Planck length
https://doi.org/10.1093/mnras/staa452
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https://nazology.net/archives/55033