掲載日:2020年2月18日

名古屋大学大学院工学研究科の田中久暁助教と竹延大志教授らの研究グループはこのほど、導電性高分子に電荷を注入していくと半導体から金属状態に変わる境目で、温度差を電気に変換する性能が最大になることを発見した。IoT機器に電気を供給するフレキシブルな電源の開発に道を開く成果だ。

研究グループが使ったのは、分子配列が整って結晶性が高いチオフェン(硫黄を含む複素環式化合物)系の導電性高分子(PBTTT)の薄膜。ゲート電圧で材料に電荷を注入する「電解質ゲート法」と呼ばれる手法を用いて、薄膜の電荷濃度を調節した。また、熱電変換が可能なペルチェ素子で温度差を起こし、データを幅広く観察できるようにした。


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電解質ゲート法による電荷注入の模式図。正負の可動イオンを含む電解質を高分子薄膜上に滴下し、ゲート電圧(Vg)によってイオンを高分子膜内まで駆動し、高分子に電子(正孔)を送り込む。S、D、Gは電極を表す。(名古屋大学提供)

     ===== 後略 =====
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