犬同士が出会ったときに回り込むような動きをする理由とは?
https://gigazine.net/news/20190805-dog-body-language-curving/
2019/8/5 09時00分
GIGAZINE

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ソースに動画、画像多数あり

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犬を飼っている人の中には、犬が散歩中にほかの犬に出くわした時に、お互いに弧を描くように歩きながらすれ違う場合があることに気づいた人もいるはず。犬のコミュニケーションやボディランゲージについて研究しているマーサ・ノウルズ氏は、こうした特徴的な動きを、その軌道がバナナのような曲線になることから「バナナ歩き」と呼んでいます。ノウルズ氏によると、犬は単に距離が取りたくて「バナナ歩き」をしているのではなく、そこには特別な意味があるとのことです。

>Curving - Dog Body Language - Silent Conversations
https://www.silentconversations.com/dog-body-language-curving-silent-conversations/

駅などの人混みでぶつかりそうなほど真っすぐに歩いてくる人がいると話題になったことがありますが、ノウルズ氏によるとこうした行動は犬にも見られるもので、犬にとっては「敵対している」というメッセージだとのこと。これとは逆に、体をしならせてカーブしながら接近するバナナ歩きは犬にとっては「丁寧なあいさつ」を意味しています。

犬同士が出会ってバナナ歩きをした後、そのまますれ違うこともあれば、お互いのにおいを嗅いでさらに親密な関係を築くこともあります。また、バナナ歩きは犬と人間との間にも有効だとのことで、犬を怖がらせずに近づきたい場合は緩やかでもいいのでカーブしつつ接近するといいとのこと。

以下のムービーを見ると、犬が「バナナ歩き」をどう思っているかが一発でわかります。
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ムービーは4分割されていて、左上は犬の頭上から見た映像、右上は犬の様子、左下は犬の正面から見た映像、右下は犬の心拍数です。
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ムービーがスタートし、犬の正面から黒い服を着た男性が登場。心拍数は79になりました。成犬の1分間の」心拍数は小型犬で60〜80回、大型犬で40〜50回が正常だとのことで、ムービーの犬は中型犬にもかかわらず小型犬並の心拍数になっており、かなりドキドキしていることがうかがえます。
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男性がおもむろに移動を開始すると、犬はその様子をじっと見つめますが、男性が大きくカーブしつつ移動しているためか、心拍数は74に低下しました。
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その後、犬と男性がすれ違った瞬間に心拍数は最低値をマーク。犬からするとホッとした瞬間ということかもしれません。
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ノウルズ氏はバナナ歩きのほかにも、犬のさまざまなしぐさや表情からうかがえるメッセージを紹介しています。

◆鯨の目
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上目遣いをしたり、横目で見たりして白目が大きく見えるような目つきは特に「鯨の目」と呼ばれており、「不安や恐怖感」を表しているのだそうです。

◆目を細める
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犬にとって、真っすぐに見つめることは明確な敵意の表明にあたります。これとは逆に目を細めたり、目をそらしたりする行為は「敵意がない」ことや「安心している」ことを意味しています。また、ゆっくりとまばたきをする場合もあるとのこと。いずれにせよ、なんらかの方法で直視を避けることは好意やリラックスの表れだといえます。

◆凝視
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上記のとおり、まっすぐ見ることは敵意を表していますが、さらに一歩踏み込んで凝視している場合は、警告や脅しの意味合いを含んでいます。さらに、唇をめくり上がらせて牙を見せたり、体を硬直させたりしている時は、状況次第ではかみつくなどの攻撃に発展することもあり得ます。

◆前足を上げる
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前足を上げているか、または踏み出しあぐねているようなポーズは迷いや不安を表しています。

◆口元をなめる
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犬が無意識に口元をなめるのには自分を落ち着かせるはたらきがあるとのことで、これにより居心地の悪さや若干の不快感をおぼえていることが分かります。

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