天の川銀河、横から見るとねじれていた、最新研究 2400個の星の位置を計算、S字状に曲げられたレコードのような形
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2019/8/5
NATIONAL GEOGRAPHIC

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(画像)カリフォルニアの山間の湖の上空に広がる天の川。銀河系の渦状腕の1つの中にいる私たちからは、ディスクの内側の密度の高い部分は星々の帯のように見えるが、銀河系の全体像を把握するのは難しい。(PHOTOGRAPH BY BABAK TAFRESHI, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
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 私たちの銀河(天の川銀河、銀河系)の星の地図をつくったところ、銀河の円盤部(ディスク)はフリスビーのように平らではなく、ねじれてゆがんでいることがわかった。ディスク内にらせん状に伸びる渦状腕(渦巻き状のパターン)を横から見ることができたら、S字状に曲げられたレコード盤に似ているだろう。(参考記事:「過去最大の3D宇宙マップが完成」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/6547/

 ポーランド、ワルシャワ大学のドロタ・スコーロン氏のチームが、このほど学術誌『サイエンス』に発表した論文によると「銀河系のねじれはかなり大きいので、横から見られれば、はっきりわかるはず」だという。

 2000個以上の変光星(星自身が周期的に明るさを変える星)をマッピングした今回の新しい地図は、銀河系をこれまでで最も詳細に描き出すものの1つであり、同じように銀河系がねじれていることを示した過去の研究を裏づけるものでもある。スコーロン氏らは同時に、銀河系の中で比較的最近、爆発的に星形成が起きていた証拠も得ることができた。(参考記事:「散開星団で新タイプの変光星を発見」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8080/

「星形成が定常的に起こるものではなく爆発的に起こることを、自分たちの目で、自分たちの銀河の中で確かめることができたのです」と同氏は話す。

・ねじれた銀河
 銀河系は端から端まで約12万光年ある渦巻銀河だ。核に巻きつくような4本の大きい渦状腕があり、私たちの太陽は、銀河系の中心から2万6000光年離れた小さな腕にある。(参考記事:「太陽系含む銀河系の「腕」、4倍も大きかった」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/100400375/

 恒星とガスからなる銀河系は、中心部の膨らんだ部分バルジと、その外側の薄く平らなディスクからなる。しかし、銀河の中心から太陽の位置ぐらいまで離れたあたりから、ディスクの一方は上向きに、他方は下向きに曲がってくる。

 さらに縁に近くなると、銀河の形は崩れてくる。ディスクは広がり、幅は500光年から3000光年以上になる。曲がりはさらに大きくなり、銀河面から上下に5000光年も離れたところにも、生きた恒星がある。

■■以下、小見出しなど抜粋。続きはソースをご覧ください。

・銀河系の3D地図を作成
・爆発的な星形成
(画像)銀河系の比較的最近の爆発的な星形成によって誕生したと考えられる3つの恒星集団の星々。赤い点は古い星、青い点は新しい星を示している。(IMAGE BY J. SKOWRON/OGLE/ASTRONOMICAL OBSERVATORY, UNIVERSITY OF WARSAW)
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文=Nadia Drake/訳=三枝小夜子

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