ゲーム内の性的に描かれた女性キャラが現実世界の女性の劣等感を引き起こすことはないという研究結果
https://gigazine.net/news/20190726-sexualization-women-games-not-impact/
2019/7/26 13時00分
GIGAZINE

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(画像)by Art DiNo
https://i.gzn.jp/img/2019/07/26/sexualization-women-games-not-impact/00_m.jpg
ゲームの中で登場する女性キャラクターはしばしばナイスバディに描かれがちであることから、「ゲームに登場する女性キャラクターはいかにして性の対象として描かれているか?」を主張する人もいます。こういった人々は「女性キャラクターを性的に描くことで、現実社会における女性に対する印象にも少なからず影響があるのではないか」と危惧しているわけですが、最新の研究結果は「ゲーム内の女性キャラクターを性的に描いても、現実世界の女性の身体的特徴に対する自己評価に影響を与えることはない」ことを示しています。

Examining the effects of exposure to a sexualized female video game protagonist on women’s body image. - PsycNET
https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2Fppm0000251

Study: Sexualization Of Women In Games Doesn't Impact Women's Body Image
https://kotaku.com/study-sexualization-of-women-in-games-doesnt-impact-wo-1836704647

ステットソン大学とフェアリー・ディキンソン大学の研究者たちによる最新の研究によると、性的に描かれた女性キャラクターの登場するゲームをプレイしても、女性が自身の体に対して劣等感を抱くことはないことが明らかになっています。

ステットソン大学の心理学教授であり、同研究の共同著者でもあるクリス・ファーガソン氏は、海外ゲームメディアのKotakuに対して「近年は、より多様性のあるゲームがリリースされるべきであり、より強く、性的な魅力が少ない女性キャラクターの登場するゲームも存在すべきだとしばしば議論されています。個人の主張がより拡散できる世の中になり『この主張は正しいことだから、我々は何か行動を起こすべき』という声を多く聞くようになりました。しかし、そういった主張ばかりが目立ち、本当にそのような害が生じているのかどうかについてはないがしろにされています」と語っています。つまり、研究チームは「そもそもゲーム内で性的に描かれる女性キャラクターが現実世界に何らかの影響を与えているのか?」について調べたというわけです。

ゲームの中で性的に描かれてきた女性キャラクターの代表格であるトゥームレイダーシリーズの主人公・ララ・クラフト。
History of Tomb Raider (1996 - 2018) - YouTube
※ソースに動画あり

ファーガソン氏はこれまで暴力的なゲームがプレイヤーの暴力性に影響を与えるか否かというテーマについて長らく研究してきた人物。このテーマは、トランプ大統領が「暴力的なゲームや映画を規制すべきだ」と発言したことで多くの注目を集めることとなりました。ゲームと暴力性の関係については調査が続いていますが、2018年1月に「ゲームをプレイすること」と「暴力的であること」につながりはないという研究結果が発表されており、ファーガソン氏もゲームをプレイすることが人間の暴力性を引き起こすという主張に反対の立場を示しています。

「ゲームをプレイすること」と「暴力的であること」に関連はないという研究結果が発表される - GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20180125-no-link-games-violence/

ファーガソン氏ら研究チームは、これと同じようなことがゲームの中で性的に描かれている女性キャラクターに批判的な人々の主張についてもいえるのではないかと考えた模様。なお、ファーガソン氏と共同研究のパートナーであるダニエラ・リンドナー助教授は、当初は異なる見解を持っていたそう。そのため、ファーガソン氏は研究について、「敵対的な共同研究だった」と語っています。

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