宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に作製したクレーターを見つけたと発表した。撮影した地表の画像から確認した。小惑星でのクレーター作製は世界初の快挙で、太陽系探査の新手法を確立した。

 はやぶさ2は今月上旬に作製を試みたクレーターを探すため、24日に通常の観測位置の高度20キロから降下を開始。カメラで撮影した地表の画像を地球で受信し、以前の画像と地形を比較するなどして、人工的なクレーターが新たにできたことを確認した。

 クレーターは太陽光などの影響を受けず、変質していない地下の物質を露出させるため作製した。5月下旬にも付近に着地し、物質を採取する。

 はやぶさ2は今月5日、衝突装置を機体から分離して爆発させ、地表に弾丸を衝突させることに成功。その際に舞い上がった岩石の破片が上空からなくなるのを待って、クレーターができているかを調べた。

※金属の塊をぶつける前(左)とぶつけた後(右)の写真。はやぶさ2が搭載する望遠の光学航法カメラ(ONC-T)が撮影した。右の写真を見ると、直径10メートルほどのクレーターができていることが分かる(c)JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研
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