【ワシントン時事】ブライデンスタイン米航空宇宙局(NASA)長官は2日、下院公聴会で、有人探査機による火星到達について「2033年に実現したい」と表明した。ペンス副大統領が先に「5年以内に米国人宇宙飛行士を再び月へ送る」と宣言したのに続き、有人宇宙探査への強い意欲を示した。

 ブライデンスタイン氏は公聴会で、有人の月探査が火星到達に向けた「実験場になる」と指摘。「(有人)月探査を早期に実行することで、火星探査を繰り上げることが可能になる」と述べ、NASAの有人宇宙探査計画を遅滞なく進める必要性を訴えた。

 AFP通信によると、人類の火星到達時期をめぐっては、NASA予算関連法案で「33年の実現を目指す」と言及されたことがある。ただ、NASA自体はこれまで「30年代」を目標に掲げていた。 

 有人月探査での使用を想定していたNASAのロケット開発は遅れており、ペンス、ブライデンスタイン両氏とも民間のロケットを活用する可能性を示している。その候補に挙げられる米宇宙企業スペースXのロケット「ファルコンヘビー」について、同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は「冥王星やその先まで行ける」と主張している。

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乗りものニュース
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