>>538
> ゲーデルの不完全性定理は自然数論を含むという前提だから、自然数論を含まなければ問題ない。・・・

ここまでは正しいが、

> 有限の数だけ扱えばいい。

これは間違い。


自然数論も有限の数しか扱わない。但し、有限ならば幾らでも大きな数を扱えるだけだ。

従って、有限の数だけ扱うにしても、扱う整数の範囲として具体的な最大値を予め設定できるのでない限りは
自然数論の不完全性の軛からは逃れられない。

ついでに言えば、不完全性の問題から逃れたいならば掛け算を捨てれば良い。
自然数を対象とする体系でも次者演算(つまり1を足す操作)と足し算しかなければ、その体系は完全になるし
連続体つまり全ての実数から成る体系の理論は完全にできる。


言い換えると自然数による木構造のコード化でゲーデル数を構成するには分解の一意性を有する掛け算が不可欠だということだ。
実際、ゲーデルの不完全性の証明で使用しているゲーデル数の構成方法の詳細を良く読めば
自然数によるコード化を行う上で素因数分解の一意性が本質的に使われていることを理解できるだろう。