徳島県阿南市の若杉山遺跡で、赤色顔料である水銀朱の原料「辰砂」を採掘していたとみられる坑道跡から、弥生時代後期(2〜3世紀)の土器片5点が見つかり、市が1日発表した。坑道が掘られた時期は不明だったが、土器から弥生時代後期と推測でき、市は「日本最古の坑道」としている。

 これまで最古とされた坑道は、奈良時代(8世紀)に始まった長登銅山(山口県美祢市)という。

 若杉山遺跡はこれまでに辰砂原石や精製用の石臼、勾玉などが出土している。阿南市によると坑道は人為的に掘られた形跡があり、坑道内では石きねも見つかっている。坑道の高さは約1メートル、奥行きは約13メートル。

■若杉山遺跡の坑道内から出土した弥生時代後期の土器片5点=1日、徳島県阿南市
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■若杉山遺跡の坑道跡の入り口(徳島県阿南市提供)
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山陽新聞デジタル|さんデジ
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