“ほんとうの富”とは「額に汗して自ら生み出した富」だけであって、「最初からある富」から不労所得を得るだけの繁栄は、
一見“楽園”にみえて、そのじつ“地獄の一丁目”にすぎません。

 それで得た繁栄などほんの一時のことにすぎないばかりか、それが過ぎ去ったが最後、
まるで不労所得を得たことへの“神罰”が下ったかのように、その国その民族を子々孫々
にわたって苦しめることになるからです。
働きもせず毎日「食っちゃ寝」の生活が当たり前となり、食事はほぼ100%外食に頼るような生活になりました。
そうした生活が30年にもおよんだため、肉体が蝕(むしば)まれて、全国民の90%が肥満、30%が糖尿病という
「世界一の肥満&糖尿病大国」になりました。そればかりか、精神まで蝕まれて、勤労意欲が消え失せ、
そもそも「食べるためには働くのが当たり前」という認識すらなくなっていきます
このように、「不労所得」という禁断の果実にひとたび手を出したが最後、あとはけっして後戻りできない
“亡びの道”を一直線に歩むことになります。泥棒がなかなか足を洗えないのも、博打打ちがなかなか
ギャンブルをやめられないのも、宝くじ高額当選者に身を持ち崩す人が多いのも、すべてはこの“禁断の果実”
を味わってしまったからです。