生物は、本来、繁殖(煩悩)にこそ強い興味を持つ。
生物とは、繁殖から、程遠い行為など手抜きしたいものなのだ。
だから、詐欺師や売春婦など、遺伝的に遠い個体に対する非協力的な行動
(Clinton Richard Dawkins:"The Selfish Gene"、「利己的な遺伝子」)、
「性悪説」は、生物学的には、学者や技術者などより、「生物として正常」なのだ。
人間以外の自己犠牲が観察される群の多くが血縁であり(群選択Group selection)、
非血縁個体が集合した人間の社会では、性悪説に基づいた法律(法家:韓非子)、
冷酷な損得(William Shakespeare:"The Merchant of Venice")、契約が要求されるのは、そのような理由だろう。
(「利己的な遺伝子」Clinton Richard Dawkins著)