米Facebookの「特定の音声をトリガーとし、スマートフォンなどのデバイスに環境音を取得させる」特許が
米国特許商標庁のWebサイトから確認された。

 同特許は、テレビ番組などの放送されるコンテンツが、
「どの視聴者に、どの程度」のインプレッションを得ることができたかを把握する技術についてのもの。
個人単位の情報に踏み込むことが困難だった既存の視聴率メーターやアンケート調査の代替となる可能性がある。

 具体的には、テレビ番組の中に含まれる不可聴域のトリガー音声にスマートフォンが反応し、
その時点での環境音を録音して処理をした後、サーバーサイドに情報を送信するというもの。

 そのさい、録音に含まれる番組に固有の信号(audio fingerprint)を検出することで、
どの番組を見ているか特定することができる。
それにより、スマートフォンに保存されている個人プロファイルと合わせ、
「どのようなプロファイルの人が、どの番組を見ているか」という従来よりも厚みのある情報が収集可能になるということのようだ。

 現時点では特許が取得された段階にすぎず、実用化にさいしては規制・倫理的な問題も想定されるため、
このような技術をすぐに目にすることは考えづらい。

 しかし、VR関連から通信技術の研究開発まで手がけるFacebookだけに、
なにか異なったかたちで技術が活かされる可能性は否定できないだろう。

 また、特許中の「使用者が同定されるクライアントデバイス」などの表記を、
本稿では「スマートフォン」としていることをお断りしておく。

https://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1130/147/image_l.png

PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1130147.html