福岡工業大学と大分大学は指導医に直接教わらなくても、
内視鏡外科手術の器具の動かし方を学ぶことができるシステムを開発した。
器具を取り付けたコントローラーに研修生が手を置くと、コントローラーが映像に合わせて動き、
器具の動かす感覚を手で覚えることができるという。
国内の医療機関など向けに2020年度をメドに実用化したい考えだ。

内視鏡外科手術は体に小さな穴を開け、鉗子(かんし)と呼ばれる手術器具やカメラを差し込み、
手術する箇所をモニターで確認しながら進める。
研究グループは熟練医師が鉗子を握って手術箇所を縫い合わせる時の動き方を記録。
開発したシステムでは鉗子を取り付けたコントローラーが記録した動きに合わせて動く。
鉗子の動きはコントローラーの近くに設置されたモニターにも表示され、
研修生は鉗子の動かし方を目で見て学ぶこともできる。

内視鏡外科手術は通常の外科手術と比較して器具の操作などが難しい一方、
熟練の技術を学ぶ機会の少なさが課題となっている。
九州経済産業局は12日、ヘルスケア産業で企業や大学の取り組みを評価する
「第5回ヘルスケア産業づくり貢献大賞」で、福岡工大を九州経済産業局長賞に選んだと発表した。

画像:福岡工業大学などの開発したシステム
https://www.nikkei.com/content/pic/20180612/96958A9F889DE1E3E4E4E5E1E3E2E3E0E2E4E0E2E3EA9E8AE2E2E2E2-DSXMZO3166729012062018LX0001-PN1-3.jpg

日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31667310S8A610C1LX0000/