【6月7日 AFP】2億4500万年前の先史時代に生息していた海生爬虫(はちゅう)類の骨に
結核の痕跡を発見したとする研究論文を、ポーランドと米国の研究チームが6日に発表した。

 英国王立協会(Royal Society)のオンライン科学誌
「ロイヤルソサエティー・オープンサイエンス(Royal Society Open Science)」に掲載された論文の主執筆者で、
古生物学者のダビド・スルミク(Dawid Surmik)氏はAFPの取材に対し
「これまでに知られていた最古の結核症の痕跡は1万7000年前のものだった」と語った。

 小型のワニに似たこの原始爬虫類の骨は、20世紀初頭にポーランド南部の町ゴゴリン(Gogolin)で発見された。
だがごく最近になって研究者らが、この動物にみられる一連の骨増殖に着目した。

 スルミク氏は米国の研究者のブルース・ロスチャイルド(Bruce Rothschild)氏と
ポーランドの古生物学者のカタルジナ・ヤニシェフスカ(Katarzyna Janiszewska)氏と協力して、
増殖により骨が突出した部分を詳しく調べた。
その結果、がんやその他の病気が原因ではないと断定することができた。

「この爬虫類に関しては、群れで生活していたのか単独で生活していたのかなども含め、
何も分からないため、どのようにして結核に感染したかについても不明だ。
別の動物にかまれて感染したのかもしれない」と、スルミク氏は話した。(c)AFP

画像:2億4500万年前の海生爬虫(はちゅう)類の骨で発見された結核の痕跡とされる突起
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結核の痕跡が見つかったとされる2億4500万年前の海生爬虫(はちゅう)類の肋骨
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2億4500万年前の海生爬虫(はちゅう)類の骨で発見された結核の痕跡とされる突起部分の顕微鏡観察写真
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AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3177581