山口県美祢(みね)市で2010年に発見された化石が、
2億〜3億年ほど前に世界各地に生息していたとされる植物食動物ディキノドン類のものだった。
市が13日発表した。発見は国内初。見つかった地層から、東アジアでは最も新しい時期のもので、
研究者は「衰退期のディキノドン類がいたことを示す重要な手がかり」と説明する。

 調査にあたった愛媛大学大学院理工学研究科の楠橋直(くすはしなお)助教によると、
ディキノドン類は、哺乳類の遠い親戚で、上あごから突出する2本の牙が特徴。
中生代三畳紀後期(2億3700万年前〜2億100万年前)にほぼ絶滅したと考えられている。

 発見されたのは、美祢市大嶺町の化石採集場の約2億3千万年前の地層。
楠橋助教らが調べたところ、長さ約12センチと約7センチの上あごの一部で、
牙と周囲の骨の形態からディキノドン類と特定した。

 ディキノドン類の化石は世界中で見つかっていて、
三畳紀当時、世界中の大陸が一つであった「超大陸パンゲア」存在の証拠の一つとされているという。

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朝日新聞デジタル
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