長野県の北アルプス・鹿島槍ヶ岳の雪渓にある巨大な氷の塊が、
氷河の可能性が高いと見て調査してきた信州大学などの調査団の研究論文が、
日本地理学会に認められました。これを受けて調査団は、新たに氷河に認定されたと近く発表する予定で、
国内では、富山県の3か所に続く認定となります。

信州大学の小坂共栄名誉教授を団長とする調査団は、
3年前北アルプス・鹿島槍ヶ岳の「カクネ里雪渓」の中にある氷の塊=「氷体」が氷河の可能性が高いと見て、
現地で調査を行いました。

その結果氷体は、長さ700メートル、厚さ40メートル以上で、
中に気泡が残っていることなど氷河の特徴が見つかり、
さらにGPSで観測したところ自然の重力によって24日間で最大17センチ動いたことが確認できたということです。

調査結果を盛り込んだ研究論文は、日本地理学会の専門家の審査を通り、
今月1日発行の学会誌「地理学評論」に掲載されました。

これを受けて調査団は、新たに氷河に認定されたと近く発表する予定で、
国内では、富山県の北アルプス・立山連峰の3か所に続く認定となります。

調査団では、今後どのような過程で氷河ができたのかなどについて、研究を進めていきたいとしています。

NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180117/k10011292071000.html