6/1(木) 9:02配信 京都新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170601-00000001-kyt-sctch
 滋賀県草津市は31日、昨夏に烏丸半島で消滅したハスに関する調査結果を発表した。姿を消した主な原因として、
土質の変化による粘土層の消失やメタンガス濃度の上昇などが挙げられた。
 調査は、ハスの再生を目指す市が大学教員らでつくる「滋賀自然環境研究会」(代表・小林圭介滋賀県立大名誉教授)に
580万円で委託した。調査日は3〜4月の5日間。ハスの群生地周辺の11地点で水質や底質、植生などを調べた。
 報告書では、19年前の県の調査結果と比較し、ハスの生育に適した粘土層が波などの浸食の影響を受けて
15〜39センチ消失していた。また、地中のメタンガス濃度は5〜8倍まで上昇しており、地下茎の成長を
阻害した可能性を示した。消滅には複合的な要因があり「かつての状態に戻すことは不可能である」とした上で、
生育環境のモニタリング調査など試験的な対策の必要性を指摘した。
 市が県などと昨年実施した現地調査では、土壌の酸素不足が原因と結論づけていた。
今回の調査でより詳細なデータを得た市は「ハス再生に向け、関係機関と対策を検討していきたい」としている。


かつて湖面を覆うように咲き誇ったハス(2014年7月26日、草津市下物町)
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