コンピューターの頭脳である中央演算処理装置(CPU)などの
基板を丸ごと水に2年間沈め、正常に作動するかを確かめる実験を、
国立情報学研究所(東京)が始めた。

 
CPUと水を樹脂で遮断し、
大量に発熱するスーパーコンピューター(スパコン)を安上がりに冷やす、
革新的な技術の実証が目的という。


 数万個のCPUをつなぐスパコンは、計算の際に大量に発熱し、
故障の原因になる。現在はファンや空調を使って空気で冷やす「空冷式」が主流だが、
冷やすための電力が、計算に使う電力の3〜4割に上るのが難点。
このためフッ素化合物を含む液体や油などにCPUを漬けて熱を除く
「液冷式」の研究も進んでいる。


 国立情報学研究所の鯉渕道紘こいぶちみちひろ准教授らは、
CPUなどを載せた基板や配線を樹脂でコーティングした上で
水に浸す技術を開発した。過去の実験では水道水で約3か月間、
さびたり、ショートしたりすることなく機能したという。

読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/science/20170415-OYT1T50072.html?from=tw