NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公、
井伊直虎は、今川方から井伊家に入った井伊次郎だったと幕末に記した史料が新たに見つかり、
井伊美術館(京都市)が10日、発表した。
ドラマ上では、井伊直盛の娘「次郎法師」が直虎を名乗っているが、
同美術館は直虎・男説を補強する史料としている。


 昨年も、別史料から直虎は今川家重臣の息子・井伊次郎だったと発表していた。
同美術館によると、直虎の名前が書かれた文書は「次郎直虎」と書かれた
永禄11(1568)年の書状だけで、今回が2例目という。


 新史料は、井伊家の家臣に伝来した「河手家系譜」。
文政13(1830)年ごろにまとめられ、幕末に加筆された。
加筆部分で「井ノ直虎」は「次郎也」とあり、
「今川之物也」と説明。次郎法師は直盛の娘との記述もあった。


 永禄11年、徳川家康が井伊家の本拠地だった遠江(静岡県西部)に侵攻した際
「直虎は花沢(焼津市付近)に逃げる途中に討ち死にした」と最期の様子も記していた。


 大河ドラマの時代考証を務める小和田哲男静岡大名誉教授(戦国史)は
「幕末の二次史料ながら、河手家系譜の『この次郎は御家にあらず。今川のものなり』と、
『井ノ直虎』の横に朱字で『次郎也』とある部分は注目される。
史料紹介なり論文の形で公になった時点で検討したい」とコメントしている。

産経ニュース
http://www.sankei.com/life/news/170411/lif1704110008-n1.html