天才は、何者にも妨げられず自分を相手とし、
自分の思想と作品とを事することが痛切な欲求となり、自由な余暇を財産とする


人生には正真正銘の本質的な価値などない。
人生はただ、欲望と幻影によって動きつづけるだけだ。


安定していないこと。それこそが世界がここにこうして存在するときの定まった形なのだ。


過ぎたことに腹を立てたり、未来のことを心配したりして、
せっかくのよい現在のひとときをしりぞけ、
あるいは軽率にもこれを台なしにするのは、全く愚かな話である


誰かが嘘をついていると疑うなら、信じたふりをするがよい。
そうすると彼は大胆になり、もっとひどい嘘をついて正体を暴露する。


独創的で非凡な、場合によっては不朽でさえある思想を抱くためには、
しばらくの間世界と事物に対して没交渉になり、
まったく新しい未知の姿で現れてくるようにせよ


虚栄心の強い人にご忠告申しあげるが、
たとえどんな素晴らしい話がおできになるにしても、
話をするよりはずっと黙っておいでになったほうが、
あなたの得ようとする他人の評価は、はるかに得やすくもあり、
またそのほうがずっと確実に得られるとしたものである。


金持ちに不幸な思いをしている人が多いのは、
精神的な仕事をなしうる興味を持ちあわせていないから。


誰も人様をほめるのは、自分にもそれができる見込みがあると思う範囲に限られる


私は、私の全生を通じて恐ろしく孤独を感じた。
そして常に嘆息して云った。今、私に一人の友を与えよと。願いは無駄だった。


アリストテレスが表明した
「賢者は快楽を求めず、苦痛なきを求める」という命題が、
処世哲学の最高原則だと考える


ほとんど丸一日を多読に費やす人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく。


人は通常、金を貸すことを断ることによって友を失わず、
金を貸すことによってたやすく友を失う


天才は過度の神経力、精神的感受性によって生まれる