馬鹿で鈍感な善人たちは「正しいことを言っただけなのに、殴られた」とか
「冷静に注意したのに、怒鳴られた」と身体を震わせますが、
あなたが正しいと思っていたからこそ殴られたのであり、冷静沈着だからこそ怒鳴られたのです。
なんでこんな簡単なことがわからないのでしょうか。
中島義道『怒る技術』


社会において居心地のいい善人たちは
おうおうにして自分たちが「正しい」と信じている。
それももちろん愚かであるが、とはいえ、
彼らは間違っていて自分たちこそ正しいのだと胸をそらした瞬間に、
人間嫌いも彼らと愚かさを共有することになる。
中島義道『「人間嫌い」のルール』


たとえどんなによいことでも、
人々の言葉が一律になってしまったら、用心しなければならないと思う。
そのことを、われわれは歴史からうんざりするほど学んできたはずである。
中島義道『醜い日本の私』