0041No Name No Cry2023/08/08(火) 14:32:31.35ID:N3IQNm4C>>40 そこで勝ち抜くと賞金がもらえた。
0042No Name No Cry2023/08/08(火) 17:28:14.37ID:dSptxrLb>>41 みな仲間を連れてきたり観客に賄賂を渡したり、
バイアスだらけなショーでもあった。 0043No Name No Cry2023/08/08(火) 17:34:22.59ID:dSptxrLb>>42 バイアスがなくても誰かが優勝したら、その人の所に行き
「俺が応援したから勝てたんだ」といって賞金の分前を請求する。 0044No Name No Cry2023/08/08(火) 17:37:09.65ID:dSptxrLb>>43 デリックハリオットは2位になった際、2ポンドの賞金をもらったが
全然会ったこともない人たちに囲まれ、半分持っていかれたと語っている。 0045No Name No Cry2023/08/08(火) 18:08:35.54ID:dSptxrLb>>44 けれど競争が相当に激しかった事もあり、
そのコンテストに出る人の水準は相当高く、
さらに勝ち残って行った人はズバ抜けて上手い人ばっかりが残った。 0046No Name No Cry2023/08/08(火) 21:20:35.76ID:dSptxrLb>>45 デリックハリオット ボブアンディ デズモンドデッカー ウェイラーズ アルトンエリス ジョンホルト
みんなそのコンテスト出身者だった。 0047No Name No Cry2023/08/08(火) 22:03:15.19ID:dSptxrLb>>46 しかし、そのコンテストで優勝しても地元のクラブで
雇いの歌手として歌えるくらいで、
なれたとしても報酬は知れたものだった。 0048No Name No Cry2023/08/08(火) 22:04:36.68ID:dSptxrLb>>47 多くのゲットーの若者が貧困から抜け出そうとシンガーを夢見たが
1950年代のジャマイカには自分たちの歌を録音して売るとかいう発想がなかった。 0049No Name No Cry2023/08/08(火) 22:06:21.82ID:dSptxrLb>>48 しかし、大きな変化がまもなく起きようとしていた。 0050No Name No Cry2023/08/09(水) 12:44:28.32ID:3wgHmW0G>>49 1950年代に入るまでターンテーブルやレコードは一般家庭にあまり普及してなかった。
録音スタジオなどは多少あったが、カリプソやメントを少しだけ録音して観光土産として旅行客が買って帰るレコードを作るくらいだった。 0051No Name No Cry2023/08/09(水) 12:45:53.76ID:3wgHmW0G>>50 しかし第二次世界大戦後、アメリカのレコード会社がカリブ海に市場を広げようとジャマイカにある数少ないレコード会社と提携してジャマイカ国内でレコード売るようになった。 0052No Name No Cry2023/08/09(水) 12:49:23.80ID:3wgHmW0G>>51 ケン・クォーリーという人はアメリカのレコード会社と提携した年に、レコーディング機材を仕入れてスタジオを始めた。 0053No Name No Cry2023/08/09(水) 20:59:56.44ID:3wgHmW0G>>52 しかし何人かいたスタジオのオーナーたちは、アップタウンの人間だったため、
「ゲットーの素晴らしい音楽を録音してレコードにしてダンスでボスさせたい」などという気持ちはなく、 0054No Name No Cry2023/08/09(水) 21:01:23.79ID:3wgHmW0G>>53 音楽を作る事に対してやる気があるわけでもなく、スタジオでレコーディングして使用代を払ってくれさえすればなんでもいい。というスタンスだった。 0055No Name No Cry2023/08/09(水) 21:04:49.97ID:3wgHmW0G>>54 しかし、それが逆にゲットーのヤル気に満ち溢れたコンテスト出身のスター達には都合が良かった。 0056No Name No Cry2023/08/09(水) 21:08:46.42ID:3wgHmW0G>>55 コンテストに出ていた歌い手たちはスタジオに群がった。 0057No Name No Cry2023/08/10(木) 09:01:32.18ID:2d1BcCTH>>56 スタジオ代には レコード一枚カットする料金、 ピアノを弾いてくれる料金、 コーラスやってくれる料金が含まれてた。
ちょっとお金があれば誰でも、レコードが作れた。 0058No Name No Cry2023/08/11(金) 15:31:23.95ID:UhW/7O7D>>57 ゲットーの音楽シーンに精通しているこの若いアーティストたちは、当然サウンドシステムのダンスに出入りしていることもあり、
サウンドマン達がが常にオリジナルな音源を探しているのを良く知ってた。 0059No Name No Cry2023/08/21(月) 02:15:13.43ID:/zJdr+Cu 良スレ 0060No Name No Cry2023/08/22(火) 19:20:22.09ID:UbTDUtor>>58 若いアーティスト達はコンテストでゲットーの人達をボスさせてすでに才能は実証されている。
なので自分が歌って作ったレコードに価値がある事を知っていた。 0061No Name No Cry2023/09/05(火) 16:31:36.80ID:f64XLAqi 終わりかな? 良かったけど 0062No Name No Cry2023/09/11(月) 19:25:31.07ID:hnx6DI5w>>60 タレントコンテストで名が知られるようになったアーティストは、賞金の一部を投資して、
「これだ!」という一枚を録音し、地元の小さなサウンドシステムをまわり、1番高い値段で買ってくれる所に作品を買い上げてもらった。 0063No Name No Cry2023/09/12(火) 07:13:41.06ID:Si40FyGl>>62 ダンスの現場での直接取引もおこなわれた。
もし曲がウケない場合は、アーティストはすごすごと家へ帰り、地元の人がこの恥ずかしい出来事を忘れるまでベッドに潜り込んでいるしかない。 0064No Name No Cry2023/09/12(火) 12:52:44.62ID:XivkEkRr>>63 その代わり一度レコードが売れたら客の盛り上がり具合で次のレコードの買い取り値段が決められた。
そして売れたお金で次のレコードを作るスタジオ代にした。
この取引は小さなサウンドにとって相当重要な事になった。 0065No Name No Cry2023/09/12(火) 18:53:31.63ID:Si40FyGl>>64 今までは弱小サウンドはビックサウンドのおこぼれの残り物レコードしか手に入れられなかった。
その一枚はそのサウンドしか持ってない大きな武器になった。 0066No Name No Cry2023/09/13(水) 08:43:56.12ID:MvvAtZNO>>65 ゲットーにはゲットーの序列や階級があった。
さらに、ジャマイカ全体に、「ジャマイカで生まれ育ったものを軽視する風潮」があった。
このような状況だったため、大きなサウンドやオペレーターが純粋なキングストン産のレコードを見下したとしても仕方が無いだろう。 0067No Name No Cry2023/09/13(水) 21:22:16.14ID:MvvAtZNO>>66 ビッグになったオペレーターはあまりに偉くなりすぎたせいか、いちいち地元のシンガー志望の男の子達に構ってる暇などなく、
外国のレコードを買い付けるのに忙しかった。 0068No Name No Cry2023/09/14(木) 08:00:43.06ID:q/5coNbT>>67 そのためコンテスト出身のシンガー達はどんなに限りない可能性を秘めていても、
すでに人気あることが実証されていても、
地元の有名人以上になることはなかった。 0069No Name No Cry2023/09/14(木) 14:01:28.62ID:eK1xR0NK>>68 彼らの出来たてホヤホヤのレコードはすぐそこにあったのに、ビッグサウンドは決して自らそれを探し求めることはなかったのである。
しかし、ビッグサウンドが全然かけないにもかかわらず、次第にその純粋なキングストン産の音楽がサウンドシステム産業の中で絶対不可欠な要素となってゆく。 0070No Name No Cry2023/09/14(木) 15:29:41.24ID:n5upeT0J 1950年代、
サウンドマンの第二世代はほとんどが20代に入ったばかりの若者だった。 0073No Name No Cry2023/09/15(金) 12:27:28.63ID:LTE8a0Zv>>72 彼らは「骨の髄までシビレさせてくれるサウンドシステムがなければ、キングストンでは生きていけない」という考えと共に育ってきた世代だ。
ダンスとは何かを伝える努力をする必要も、サウンドシステムという文化を流行らせる必要もなかった。
もうすでに土台はできていた。 0074No Name No Cry2023/09/15(金) 18:39:01.99ID:TZbIkHlZ>>73 だからおかげで、社会的、商業的イベントとしてのサウンドシステムに磨きをかけ、その可能性を限りなく大きくする事に集中できた。
ニューウェイブともいえる第二世代の代表格は、
デュークリード コクソンドッド プリンスバスター
の三人である。 0075No Name No Cry2023/09/16(土) 08:51:25.39ID:oZ11reRs>>74 彼らはサウンドシステムという文化を本のページをめくるように静々と伝えたというよりは、そのシーンにマッチで火をつけて燃え上がらせたと言った方がいいだろう。 0076No Name No Cry2023/09/16(土) 19:29:11.13ID:oZ11reRs>>75 トレジャーアイルのデュークリード スタジオワンのコクソンドッド 伝説のアーティスト、プリンスバスター
三人の関係の一時にスポットをあてて書くと、
デュークリードとコクソンドッドはライバルであり、
プリンスバスターはコクソンドッドの用心棒だった。 0077No Name No Cry2023/09/17(日) 14:36:51.84ID:MMZbctZk>>76 この三人には他の誰よりもジャマイカの音楽の道筋をつけた者としての責任がある。 0078No Name No Cry2023/09/17(日) 21:12:22.20ID:HSNRtNBx>>77 コクソンドッドはちっちゃい頃からサウンドをやりたいと思っていた。
コクソンドッドのお母さんは酒屋&居酒屋さんをやっていて、コクソンは酒飲みにきた客に自分の好きなJazzのレコードを聞かせたりしていた。 0079No Name No Cry2023/09/18(月) 09:28:57.36ID:oq+7wMco>>78 コクソンは次第に「音楽をわかってる奴」 という評判を得ていった。 0080No Name No Cry2023/09/18(月) 19:43:19.36ID:oq+7wMco>>79 だがお母さんはそんな息子の事を心配して、しっかり自分で食べていけるように、大工の技術を学ばせた。
ジャマイカといえどやはり自分の子供が音楽を仕事にするというのは親にとって不安な事だったのだろう。 0081No Name No Cry2023/09/19(火) 09:54:55.48ID:bZt427VY>>80 しかし、まっとうな仕事について欲しいというお母さんの思いどおりにはいかなかった。
大工職人のコクソンは地元のダンスにいくうちにスピーカーキャビネット(サウンドシステムのスピーカーの木でできた箱の部分)の作成を依頼されるようになった。 0082No Name No Cry2023/09/20(水) 13:33:31.21ID:BolqK7F4>>81 その後、給料の良いアメリカのさとうきび刈りのバイトをしにアメリカとジャマイカを行き来するようになった。
すると地元のサウンドマンたちはコクソンの耳を信用してレコードの買い付けや機材の買い付けを頼むようになった。 0083No Name No Cry2023/11/16(木) 20:57:53.07ID:8BKt8jVE 待っとるで〜 0084No Name No Cry2023/11/20(月) 05:53:46.32ID:LJbx+nZj>>82 コクソンが「どうせやるなら自分のためにやるほうがいい」と思い始めるのにそう長くはかからなかった。
そしてサウンド、
Sir Coxson's "Down Beat" (サー コクソンズ ダウンビート)
を立ち上げた。 0085No Name No Cry2023/11/21(火) 08:57:24.29ID:4lpiuqSV おもろい センスありすぎ 0086No Name No Cry2023/11/21(火) 08:57:37.30ID:d0VfV71I おもろい センスありすぎ 0087No Name No Cry2023/11/21(火) 08:57:38.39ID:d0VfV71I おもろい センスありすぎ 0088No Name No Cry2023/11/21(火) 11:34:33.02ID:Z+DaoawF>>84 コクソンは当初JAZZをプレイしていたが、新しいレコードを紹介するセンスも抜群だった。
ダウンビートのクルーには親友のブラッキーという男がいて、元々プロのタップダンサーだった。
コクソンとブラッキーは協力して「コクソンが新曲を流すとブラッキーがニューダンスを踊る」といった具合にダンスを演出した。 0089No Name No Cry2023/11/23(木) 12:01:49.30ID:bPCdwmy+>>88 次々に他のサウンドからもお客が流れてきて、ダウンビートのお客は新しい曲を聞くだけでなく新しいダンスを楽しみにするようになった。
こうしてコクソンのダウンビート サウンドは突如としてシーンに旋風を巻き起こした。 0090No Name No Cry2023/11/29(水) 06:26:37.83ID:gJ5KwS3T>>89 もちろん人気になった理由はそれだけじゃなかった。
ダウンビートのスピーカーが放つ音がコクソンを勝ち上がらせたのは間違いない。 0091No Name No Cry2024/02/28(水) 23:36:58.66ID:HA2NeJXg 続き気になるやんけ 0092No Name No Cry2024/03/27(水) 17:28:59.70ID:wcNVyrE/ おう