「ちょっと手止めてこっち見なさいよ〜〜〜〜!!!これよくなぁい???」
小パン連打のような無様なダンスを披露しているのはご存知SEAGのアイドル酒井智史。
そろそろプラスパワー貯まってきたじゃんねぇ?w
ということで、目前に迫った感謝祭で華々しく復活するべくダンスに磨きをかけているというわけである。
「んん〜〜!!この腰のキレ!酒井智史カワイイ!酒井智史愛して下さい!!!」
しかし、アイドル気取りの中年の半笑いダンスを見せつけられるチェスタはたまったものではない。
目前にアップデートが迫っているにも関わらず作業は遅々として進まずMPは低下する。
「ほら〜〜〜〜!!サイリウム振って酒井智史を応援するのよ!!!」
「うるせーよトロマン」
ズンッ!!!!
「アイイイドルッ!?」
叩き込まれる25cmサイリウム。令和の侍の成敗棒である。
「てめえ酒井!今大型アプデ前の大事な時だって分かってんのか!」
「ァタシだって復活前の大事な時よ!!アイドルはチンポなんかに負けないんだからっ!!」
アイドルと化した酒井のトロマンはキュンキュン☆とカワイく締め付けてくる。
「くっ…!」
「アッハーーーwww木村ってばアイドル声優好きだもんねぇ???」
この締め付けには堅物(物理的)の“侍”も弱かった。
「ほら〜〜〜!!キュンキュン☆」
「…知っ…て…る…か…」
「何〜〜〜?聞こえないわよ!さっさと『落ちろ!木村!』これ一度言ってみたかったのよね〜〜〜!!!」
「アイドルの語源を知ってるか、酒井」

カッ!!!!――ズンッ!!!

「アイイイイイイイイイ!!!!!」
一瞬の閃光。響き渡る酒井のいつもの声。
なんと、木村の身体が15メートルほどに巨大化しているではないか。
「アイドルの語源はイドラ。そして『イドラファンタシースターサーガ』は『進撃の巨人』とコラボ中だ」
ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!
酒井を貫く進撃の巨チン。さしもの酒井もアイドルであることを辞め、ただの中年に戻るしかなかった。
「ん゛ん゛ん゛ん゛!!!き゛む゛ら゛っ゛!!!さ゛か゛い゛こ゛わ゛れ゛る゛!!!!!」
木村が腰を叩きつけるたびに酒井の腸壁が破壊されていく。
ウォールマリア、ウォールローゼは既に破壊され、酒井の理性を守るのはウォールシーナただ1枚。
「もう壁とかいらねえから外に出ろ酒井!自由になれ!」
「なっちゃう!!!自由になる!!!!でも自由になったらどうなるの木村!?!?」
「それはわからない。進み続けた者にしか分からない」
「アイイイイイイイイイ…………!!!」
腸壁の支配から解き放たれた酒井。もはや激臭を遮るものはなく、その死の臭いは世界を覆っていった。
人類は突如出現した『激臭』により滅亡の危機に立たされた。
人類は巨大な3つの壁を築き、生活圏をその中に移すことでかろうじて滅亡を免れた。
しかし、その家畜のような安寧はある日前触れもなく打ち破られるのであった……