2022年9月14日8時54分
https://www.nikkansports.com/general/news/202209140000093.html

フランスのマクロン大統領は13日、同国でこれまで認められていない安楽死の導入など人生の終え方について幅広く議論する市民会議を10月に設置することを決めた。大統領府が発表した。来年3月に結論を出し、必要に応じて来年末までに法改正などを図る考え。

フランスでは2016年に終末期患者への鎮静薬投与を医師に認める法律が成立したが、オランダなどで認められた患者の意思により医師が薬物などで死に導く安楽死や、スイスで認められる、医師が処方した薬物を患者が自ら使用する自殺ほう助は禁じられている。

フランスのメディアによると、政府の倫理諮問委員会は13日公表した勧告で、フランスでも「死を積極的に手助けする」行為が認められ得るが「厳格な条件」が必要だと指摘。緩和ケアの取り組み強化も訴えた。

13日にはフランスで映画刷新運動ヌーベルバーグ(新たな波)の中心人物の一人だった巨匠監督ジャンリュック・ゴダールさんが、スイスで自殺ほう助により死去した。

欧州ではオランダが2001年に世界で初めて安楽死を国レベルで合法化。ベルギー、ルクセンブルクが続き、昨年にはスペインも導入した。