米国防総省のホワイト報道官は22日、
8月に予定していた米韓合同指揮所演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」に加え、
向こう3カ月以内に実施予定だった2つの軍事演習を無期限で中止すると発表した。

 12日の米朝首脳会談後の記者会見で、
トランプ大統領が北朝鮮に「挑発的」な軍事演習を中止すると表明したのを受けた措置。
非核化交渉の進展に向けた北朝鮮との「信頼醸成」が狙いとみられるが、
相次ぐ合同演習の中止で米韓の即応態勢の低下を懸念する声が広がるのは不可避だ。

 一連の演習の中止は、マティス国防長官とダンフォード統合参謀本部議長、
ポンペオ国務長官、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が22日、
国防総省で協議して決めたとしている。

 ホワイト氏は「ポンペオ氏が主導する米朝交渉を支援するための決定だ」と説明。
今後については「北朝鮮が誠実に生産的な交渉を続けるかどうかにかかっている」と述べ、
北朝鮮が非核化の約束を破った場合は演習を再開するとの立場を改めて示した。

 今回中止が決まった演習は米韓の海兵隊が参加して毎年行われている
「韓国海兵隊交換プログラム」(KMEP)と呼ばれるもので、例年は実弾演習や上陸訓練などが含まれている。

産経ニュース
https://www.sankei.com/world/news/180623/wor1806230009-n1.html