通貨ペソが急落して物価の高騰などに直面しているアルゼンチン政府は7日、
IMF=国際通貨基金から日本円で5兆円規模の融資枠を設定してもらい支援を受けることで合意しました。

アルゼンチンは財政赤字への懸念やアメリカの利上げがきっかけになって通貨ペソが急落し、
中央銀行が4月下旬以降、急落を食い止めるため、政策金利を40%まで引き上げる異例の事態が起きています。

物価の高騰も進み経済が苦境に直面していることから、マクリ大統領は先月、
IMF=国際通貨基金に支援を要請しました。

その結果、アルゼンチン政府が緊縮政策によって財政赤字の削減を加速することを条件に、
IMFが今後3年間、500億ドル(5兆4800億円)の融資枠を設け、
必要に応じて支援を受けることで合意しました。

IMFは今後、理事会で正式に支援を決定することにしています。

アルゼンチンの通貨安の背景には、
アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が利上げを続けていくと、
これまで新興国に流れ込んでいた資金がアメリカへ流出するという懸念があります。

IMFの支援で市場の懸念がどこまで沈静化するか、注目されます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180608/K10011469141_1806081503_1806081647_01_02.jpg

NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180608/k10011469141000.html