ドイツ人は暖かい季節になるとバーベキューを始める。晴れた日の週末は、
自前のバーベキューコンロを公園や庭に持ち出し、家族や友人たちと肉を焼く光景がそこここで見られる。
ドイツの短い夏の風物詩だ。

公園など公共の場所でのバーベキューは原則禁止で、専用スペースなどでのみ許可されている。

法律に違反してバーベキューをした場合、罰金の金額は、被害の大きさによって変わるが、
20〜5000ユーロのあいだとされている。

だがベルリンで、常識的な規模をはるかに超えた、
消防車まで出動するバーベキュー騒動が起こったと「ベルリーナーモルゲンポスト」が報じた。

「フリードリヒスハイン市民公園にすぐ来てください。皮を剥いだ羊を何頭も車から下ろしている人たちがいます」

2018年5月6日の日曜日、そのような緊急通報が入ったと警察が発表。

署員が現場に駆けつけると、公園のグリルコーナーにおよそ150人が集まっていたという。
そこには、皮を剥がれ串に刺された羊たち12頭が並んでいた。串は車のバッテリーにつながれ、自動的に回転していたという。

子どもたちは炎の周りで踊り、遊んでいた。芝生には穴が掘られ、火のついた炭が燃えていた。

警察は現場にいた人々に事情を聞いたが、返ってきたのは言い訳ばかり。
火事になる恐れから、消防車が出動する騒ぎとなり、参加していた人々は最終的に警察に協力し、
串を片付けるのを手伝ったという。食べられなかった羊肉は、再び車に戻された。

警察の調査の結果、バーベキューに集まっていた人々の多くはクロアチア、
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、ドイツ国籍保持者だったという。

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今回の事件を受けて警察は、次のような通達をFacebookページにアップした。

「バーベキューは必ず専用の場所で、他人に配慮しながらおこない、火のついた炭を地面の上に直接置かないように!」

関連ソース画像
https://courrier.jp/media/2018/05/17194633/DcllWpBWAAAC1bp-625x352.jpg

https://courrier.jp/news/archives/121974/