野生のコアラの生息数が減少し続けているオーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州で、
およそ37億円を投じてコアラの保護区を確保し、専用の病院などを設置していく保護戦略が発表されました。

オーストラリア南東部、ニューサウスウェールズ州は7日、
オーストラリア固有の動物であるコアラを「国の宝」と位置づけ、
3年間で4470万オーストラリアドル(日本円で約37億円)をかけて保護する戦略を発表しました。

コアラは、宅地開発で生息地が狭まり、車にはねられたりストレスで病気になったりして生息数が減少していて、
ニューサウスウェールズ州ではこの15年から20年ほどの間に、個体数が推計で26%減少しています。

新たな戦略では、2万4000ヘクタール余りの土地を保護区として確保することや、
病気やけがをしたコアラを手当てする専用の病院を建設することなどが盛り込まれています。

シドニー近郊の動物園で記者会見したベレジクリアン州首相は
「子どもたちが本を見てコアラの姿を知るようなことがあってはならない。
少なくとも現在の生息数を維持し、将来的には増えていくようにしたい」と述べ、州を挙げてコアラを保護し、
生息数の減少に歯止めをかけていく決意を示しました。

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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180507/K10011430011_1805072055_1805072058_01_02.jpg

NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180507/k10011430011000.html