イスラエル建国から70年になるのに合わせて、
パレスチナ暫定自治区のガザ地区で故郷を追われたパレスチナ難民が大規模な抗議デモを開始し、
これに対してイスラエル軍が実弾も発射して応じ、これまでに15人が死亡、1400人以上がけがをしました。

1948年のイスラエル建国とそれに続く第1次中東戦争で、故郷を追われたパレスチナ難民は、
その子孫を含めると現在530万人にのぼり、パレスチナ暫定自治区や周辺国に分散して暮らしています。

このうち、パレスチナ暫定自治区のガザ地区では30日、
1万人以上の難民が参加して「帰還のための行進」という抗議デモが行われました。
デモに参加した若者の一部がイスラエルとの境界付近に近づいたところ、イスラエル軍が実弾や催涙弾を発射して応じ、
現地の医療機関によりますとこれまでに15人が死亡、1416人がけがをしました。

デモに参加した女性は「70年前、世界各地からユダヤ人が押し寄せて故郷を奪われてしまった。
私たちには故郷に帰る権利がある」と話していました。

パレスチナ側は、イスラエル建国による難民の発生から70年にあたることし5月15日まで、
各地でテントを張るなどして抗議行動を続ける構えで、さらに緊張が高まることが懸念されます。

NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180331/k10011386491000.html