実際に、1月8日には、
ミズーリ州ホワイトマン空軍基地から3機のB-2ステルス爆撃機と200名の関係要員がアンダーセン航空基地に展開し、
現在配備されている6機のB-1爆撃機部隊と合流した。
超高価なため米空軍といえども20機しか保有していないB-2ステルス爆撃機を前方に配備するのは、
専門スタッフの配置も必要であることから、まさに実戦を想定した動きに近いといえる。

 引き続いて1月16日には、
ルイジアナ州バークスデール空軍基地から6機のB-52H戦略爆撃機と300名のスタッフがアンダーセン航空基地に到着した。
れによってグアムには、合計15機の3種類のアメリカ空軍主力爆撃機が勢揃いしたことになる。

 これらの爆撃機部隊増強は、平昌オリンピック開催期間中の不測の事態を抑止するための威圧目的で、
期間限定の展開とされている。

ただし、上述したように、対北朝鮮「予防戦争」を念頭に置く米空軍、そして米太平洋軍司令部としては、
奇襲攻撃が迫りつつあるサインを北朝鮮側に悟らせないためにも、
今後恒常的にB-2ステルス爆撃機やB-52をアンダーセン航空基地に展開させるものと思われる。

 このように、南北会談や平昌オリンピック・パラリンピック開催といった動きと平行して、
静かながらも着実にアメリカによる「予防戦争」実施準備は推し進められている。
現実に「予防戦争」が開始された場合、
北朝鮮軍による報復攻撃として弾道ミサイルの飛来が十二分に予想される日本としても、心の準備を怠ってはなるまい。

画像:B-52戦略爆撃機(出所:米太平洋空軍)
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