ダバオ市の商業施設で火災。施設内のコールセンター従業員36人死亡


ミンダナオ地方ダバオ市の商業施設ニューシティー・コマーシャル・センター(NCCC、4階建て)3階付近で23日午前9時半ごろ、火災が発生し、4階部分にも燃え広がった。ダバオ市消防局によると、この火災で4階の米国系コールセンター「サーベイ・サンプリング・インターナショナル」(SSI)の従業員36人が死亡した。火は24日午後5時過ぎに消し止められたが、さらに数人が行方不明との情報がある。火災から逃げ出した生存者の情報は伝わっていない。 

市消防局によると、死亡した従業員は火災で4階の職場に取り残されたとみられ、遺体は逃げ場を求めたとみられる階段付近やトイレ内などから見つかった。

 ドゥテルテ大統領の娘である同市のサラ・ドゥテルテ市長は火災現場で記者団に、火災原因の早期解明などを約束。大統領も23日夜、行方不明者らの家族と面会し、お悔やみの言葉をかけた。商業施設前では25日に追悼ミサが行われた。

 アギレ司法長官は「再発防止のためにも火災の原因を究明し、責任を問う必要がある」とし、ゲラン国家捜査局局長に捜査を指示。ベリョ労働雇用長官は、商業施設が防火対策など安全基準を満たしていたかを調査する必要があるとした。

 SSIは犠牲者に追悼の意を伝える声明を発表。犠牲者遺族の葬儀代などを支援する意向を示した。

 一方、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業労働組合「ビエン」は声明で、非常扉に鍵がかかっていたり、避難訓練が行われていなかったとの情報もあることから、SSI社や施設側に説明を求めている。(冨田すみれ子)

まにら新聞
http://manila-shimbun.com/category/society/news234967.html
http://manila-shimbun.com/image.php?file=234967l.jpg&;pass=cfeefafc1d9a6217ea29e7c2e541f9f4