そもそもアニメーションとは、絵を動いているように見せ、映像をつくる技法だ。対象にカメラを向けて撮影する実写映像とは異なり、たまたま映り込んでしまうような偶然が入りにくい特性を持つ。作画ないしCGという手法によって、制作者が何らかの意図を持って産み出した画が動く。それがアニメーションという表現技法の特徴だ。

つまり、画面に映っているものは、たとえそれが小さなアイテムであっても、「何故そこにそのアイテムを置いたのか? 持たせたのか?」と、制作者の意図を考えることが、アニメを理解する視点のひとつになるだろう。

2022年10月クールのTVアニメは、まさにそんな視点で楽しめる作品が多い。例えば『チェンソーマン』は藤本タツキの鮮烈な原作漫画を、実写的な画面構成でリライト。『ぼっち・ざ・ろっく!』は、人見知り少女がバンド活動を経て成長していく様子を、意欲的な演出と繊細な作画で表現している。それ以外にも、『BLEACH 千年血戦篇』『ヤマノススメ Next Summit』といった続編モノに、『ブルーロック』『アークナイツ 黎明前奏』など枚挙に暇がない。

そんな中、筆者が特にアニメの魅力が発露していると感じているのが、『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』だ。その名が示すように、DIY(Do It Yourself)を題材とした女子高生たちの青春模様を描く本作。「最近よくある、女子高生趣味モノじゃないの?」と思う方もいらっしゃるだろうが、それだけに終わらない魅力を本作は秘めているのだ!

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KAIYOU2022.11.06 19:00
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