声優事務所・プロ・フィットが3月31日、プロダクション業務を閉鎖した。公式サイトでは応援してきたファンへ感謝の気持ちを伝えているほか、所属声優の岡本信彦や鬼頭明里らも、自身のSNSを更新し、事務所への思いを伝えた。

 岡本は自身のブログにて「高校生で門を叩き、10代のころより育ててもらったプロ・フィットという事務所が終わります」とし、「初めてのオーディション 初めての収録 初めてのイベント いろんなものを授けていただきました」と回顧。

 「まわりの環境や時代に支えてもらいつつ、ここまで岡本信彦としてやってこられたのは、間違いなく事務所のおかげだと思います 他の環境だとどんな人生になっていたんでしょうね ただ、どんな人生になっているかわからないまま言うのもなんですが、今を超えられている気がしません ベストな人生を経験させてくれた事務所に、ただただ感謝しております」と感謝の気持ちを伝え、「そしてそのいただいた分のお返しを、今後プレイヤーとしても、人としても、していけたらいいなと思ってます」と意気込み。

 鬼頭はツイッターにて「プロ・フィット最後の日ももうすぐ終わってしまう…右も左も分からない、芝居のしの字もわからなかった私を見つけてくださって育ててくださった事務所なので、なんだか不思議な気持ちだけど、感謝の気持ちでいっぱいです!! いろんな事を経験させてもらったなあ…本当に、お世話になりました」と感謝した。

 また、『ウマ娘』オグリキャップ役で知られる高柳知葉もツイッターで「先程、現事務所での最後のお仕事が終わりました! 「プロ・フィットの高柳知葉です」を噛み締めながら挨拶する一日でした。事務所に最後の挨拶に行っても、ここにはもう来ないのかと思うと不思議な感じで…この事務所に見つけてもらえて、育ててもらえて、心から幸せでした! 明日からも頑張ります!」。

 『中二病でも恋がしたい!』七宮智音役で知られる長妻樹里も「明日から新事務所に…ということで、今日はプロ・フィットにご挨拶へ行ってきました。思い出いっぱいの事務所です。いつもあたたかく親身に、そして手厚く支えて頂きましたこと大変感謝しております。明日からの新事務所でもプロ・フィットでの学びを忘れずに頑張って参りたいと思います!」とつづった。

 プロ・フィットは昨年11月4日にプロダクション業務閉鎖を発表。「今後数年間、責任のあるマネジメントを行うには厳しい状況にマネジメント事業部が陥ってしまう事が確実になり、数年とはいえ未来ある声優の時間をプロダクションの都合で奪う事は出来ないと判断致しました」と閉鎖理由を説明し、来年3月末までに所属声優の移籍・独立を完遂するとしていた。

 その後、声優の移籍先が発表され、悠木碧が1月1日より青二プロダクションへ移籍、石川界人が声優・浪川大輔が代表を務める声優事務所・ステイラックへ2月1日付で移籍。岡本とプロ・フィットの現場マネージャーが立ち上げた新プロダクション「ラクーンドッグ」に鬼頭、ファイルーズあいなどが移籍し、4月1日付で所属。プロ・フィットに所属していたすべての声優の移籍先が確定している。

 今回のプロダクション業務閉鎖にプロ・フィットは公式サイトにて「18年もの間、「プロ・フィット」は素晴らしい声優やスタッフに恵まれ、本日までプロダクション業務を行うことが出来ましたことは、ひとえにファンの皆様の応援のお陰だと思っております。本当にありがとうございました。弊社で育ち、巣立っていく声優たちをこれからも変わらず応援頂ければ幸いです」と呼びかけた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/30a70cb92ca434c69af3365d92adb23e09272b8f