マグミクス2021.05.19
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ハリウッド映画『ゴジラvsコング』の日本公開が控えるなか、現在放送されているアニメ『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』に注目が集まっています。芥川賞受賞経験を持つSF小説作家・円城塔さんがシリーズ構成・脚本を手がける同作には、往年の怪獣作品ファンからも称賛の声が。視聴者を引きつける“魅力”とはいったい……?

世界に名を轟かせる日本生まれの怪獣王といえば、映画『ゴジラvsコング』の公開が控える、東宝の人気モンスター・ゴジラを誰もが思い浮かべるでしょう。現在テレビでは全13話のアニメ『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』が放送され、怪獣ファンから高い評価を集めています。視聴者を引きつける“ゴジラS.P の魅力”はどこにあるのでしょうか。

オリジナルストーリーが展開する同アニメは、シリーズ構成・脚本をSF小説作家の円城塔さんが手がけていることでも話題に。監督は『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』の高橋敦史さんが務め、アニメーション制作で「ボンズ」と「オレンジ」が強力タッグを組んでいるのも注目ポイントです。

物語は2030年の千葉県逃尾市が舞台。町工場“オオタキファクトリー”のユンとハベルが怪しい洋館の調査中に不可解な電波を観測して…… というストーリーが展開していきます。そんな第1話でさっそく視聴者を驚かせたのが、オオタキファクトリーの所長・大滝吾郎が開発した“ジェットジャガー”の存在です。ジェットジャガーといえば、1973年の『ゴジラ対メガロ』に登場したロボットだけに、懐かしさを覚えたファンは多いのではないでしょうか。

同作では犬型人工知能が登場するなど近未来感を出しつつ、無骨なジェットジャガーでレトロ感を醸し出しているのも特徴のひとつ。たとえば、主人公の神野銘は2030年において“存在しない生物”を研究する変わり者で、世界的科学者の大滝もUFOや未確認生命体に目がありません。

また第1話の終盤は、巨大な恐竜のような骨格が登場するシーンが“聴きどころ”です。ゴジラのテーマ曲を彷彿とさせる音楽が流れる瞬間は、思わずゾクっとするほどの異様さが際立っていました。

名作怪獣映画へのオマージュが散りばめられた同アニメには、映画「ゴジラ」シリーズに出演した俳優・佐野史郎さんもTwitterで「王道の東宝怪獣映画の気配にワクワクだあ」と反応しています。アニメという表現手段で新たに創造されたゴジラの世界に、これからも目が離せません。

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