水樹奈々と平原綾香がダブルキャストで主演を務める舞台「ビューティフル」の公開稽古と記者会見が、本日7月5日に東京・帝国劇場の稽古場にて行われた。

「ビューティフル」は7月26日から8月26日まで帝国劇場で上演される、シンガーソングライターのキャロル・キングの半生を代表曲と共に振り返っていくミュージカル。公開稽古では作中の5つの歌唱シーンが展開され、キャロル役の水樹と平原はほかのキャストと共に演技と力強い歌声を披露した。

公開稽古後の記者会見には2人に加え、中川晃教、伊礼彼方、ソニン、武田真治が出席。水樹は公開稽古の感想を「緊張しました! 本番まで3週間ある中まず第一段階として緊張を味わえて、本番もこういう雰囲気なのかなって疑似体験できました」と話し、平原は「私はこの現場が大好きで、演技も歌も人柄も素晴らしい皆さんの中でできることが毎日幸せで。みんなが主役のミュージカルだなと思っています。とにかく自分ができることをがんばっていきたいです」と本番への意気込みを述べた。

キャロルの友人である作曲家、バリー・マン役を演じる中川は「2人のキャロルが決まったと聞いたときに、日本で新たなミュージカルシーンが生まれるんだなとドキドキしました」と日本のミュージカルシーンに期待を寄せ、キャロルの夫ジェリー・ゴフィン役の伊礼は「作中のナンバーは現代的にアレンジされているのもあって、すごく聴きやすいです。それと、ミュージカルと謳っていますが、ほぼストレートプレイの舞台です」と作品を説明。バリーとコンビを組む作詞家、シンシア・ワイル役のソニンは「さっき演じたのはラブシーンだったんですけど、あれが唯一ロマンチックなシーンで、あとはテンポよく、夫婦漫才みたいな感じです。音楽も楽しめるけど、笑いもあって老若男女が楽しめるストーリーだと思います」と公開稽古で中川とラブシーンを披露したことに触れ、プロデューサーのドニー・カーシュナー役の武田は「皆さん今日僕がどこにいたかわかりましたか? 今日抜粋したシーンではたまたま出番が少なかったんですけど、作品の中では重要な役どころを演じてます」と記者陣の笑いを誘った。

記者からそれぞれ役を演じて気付いたことを聞かれると、水樹は「キャロルの強さ、諦めない心で前に進む湧き上がるエネルギーを感じました。何かを成し遂げる人って違うんだなって」と答え、平原は「壮絶な思いを抱えながら名曲を作り出していくことは、肝が座っていないとできないことだなと想像しながら演じていて。キャロルは誰も傷つけない、常に愛を持って生きてきた人で、そういう人間的な魅力が出るような演技をしたいなと思いながら稽古しています」と役に対する思いを語った。また中川は「僕はまだバリー・マンという人物を模索している最中ですが、実在する人物を演じるのは楽しいです」と話し、伊礼は「一言皆さんにお伝えたいのは、浮気はよくないということです」と冗談を交じえながら作中でキャロルからほかの女性に浮気するジェリーのキャラクターを紹介した。

「アーティスト活動とは別に、役として歌うことで発見したことは?」という質問には、水樹が「声優としてキャラクターソングを歌うことがあって、役で歌うことにはトライしてきたんですが、声だけで表現してきたので今回体全体で表現することがいかに難しいかということを感じてます」と返答。今作で2度目のミュージカル出演となる平原は「普段歌うときは目をつぶることがあるんですけど、ミュージカルをやり始めてからは、最近目開いてるなあって。それと、キャロルの歌い方をすることで自分の声も強くなって音楽活動にも役立っているし、自分が今まで生きてきたことを参考に役を演じられています」と落ち着いた様子で語った。

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