6月4日、中島愛さんの音楽活動復帰後初となるワンマンライブが品川ステラボールにて開催された。
ステージを彩る光とバンドメンバーによる演奏が徐々に重なり、この日を待ち望んだファンのクラップとともに会場の熱をあげていく。

そこへ「おまたせー!」と、晴れやかな声をあげ、ピンクのワンピースを着た中島さんが登場。
1曲目は「最高の瞬間」。復帰後第一弾シングルのカップリング曲であり「ここがスタートライン」と歌う中島さんの背中を「フレー!」と一丸になったファンの声が押す。
幕開けから始まる最高≠フテンションは、鉄板曲「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」へと休む間もなく続いた。

中島さんの歩んできた道のりを振り返るように構成されていた本ライブ。
始まりは、やはり「2曲あるデビュー曲の1つ」である「天使になりたい」。

健気なフレーズの中に、傷つきながらもがき羽ばたいた今の中島さんが歌うことでにじみ出る力強さがあった。
同コーナーで歌った手振りのキュートなアイドル・ポップも、中島さんの18番だ。
続いては、ゆったりと聴かせる楽曲を中心とした2010年ごろまでのセクション。

「神様のいたずら」では、バンマスの「チャッピー大先生」によるハーモニカの音色が、中島さんの優しく伸びやかなボーカルに寄り添い、胸を打った。
そして、2014年の音楽活動休止に至るまでの楽曲。
3rdアルバムに収録された疾走感あふれる「Wish」は、せつなくもいっそう前向きに響く。

さらに、ラスマス・フェイバーの作品にゲストヴォーカルとして参加した「AME (Rain)」を初披露。
エレクトロニックな曲を中心としたライブでは貴重な曲を集めたセクションであったが、そこにファンにはおなじみの「Raspberry Kiss」を織り込む遊び心も。

イントロで歌われる「Love for you」というフレーズは、今回のライブタイトルにもなっている。
「Transfer」「マーブル」は、バンドによる味付けが効いたライブならではのアレンジで、会場をひとつにした。
「今まで歌ったことのない曲も歌える未来にしていきたい。今日が、その第一歩」。

ちょうど去年の今ごろ、復帰を考え始めたという中島さん。
だが、その1年後に、こんなにたくさんの人たちの前でライブが出来ているとは想像もしなかったという。
「マジメな気持ちを伝えたい」と前置きながらも、その喜びを「涙ちょちょぎれる」と表現して笑わせてしまうところも、中島さんらしい。

「今日ライブに来てくださった方はもちろん、それぞれの場所で応援してくださっている人たち、家族や友人、スタッフのみなさん。
みんなに支えられて、私はここに立てています。これからも、まっすぐな道ではないかもしれないけど、挫けず前を向いて歩いていきます」。
本編ラストは、そんな今の気持ちがすべて込められた、復帰第一弾シングル「ワタシノセカイ」。
デビュー曲で翼≠得た中島さんが、嵐を越え、今、再び大空を翔けていく。

「まめぐ!」というアンコールの声を受け、白いツーピースに髪を1つに結わえて再登場した中島さんがアカペラで「Baby」と歌い始めると、ひときわ大きな歓声が湧き上がり、客席が緑に燃える。
「オープン、ランカ!」「キラッ☆」「ドクン、ドクン」と山盛りの「マクロスF」メドレーは「放課後オーバーフロウ」で最高潮の盛り上がりとなった。
「デビューのきっかけにもなったランカ・リーにもありがとう」と、涙をこらえつぶやく。
そして「金色〜君を好きになってよかった〜」。両腕を広げ、一面にサイリウムが黄色く灯る景色を抱きしめる中島さん。
「ずっと一緒だよ」と、軽やかに微笑んだ。

ダブルアンコールをもらうことも、自分用にリメイクしてもらったライブTシャツも。
すべてが嬉しくて、この時間が楽しくてしょうがないという様子。
名残惜しい気持ちを「もう、みんなウチ来ちゃう?」と笑いに変えて、最後の曲「愛はめぐる」へ。
心弾むクラップと「love is coming back」のコールアンドレスポンスで、会場が幸福に満ちていく。

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※続きます