90年代初頭の話
当時付き合っていた彼女があるオーディションを受けた
よくある「友達に頼まれて一緒に応募したら、友達は落ちて…」というやつ
彼女は知り合いに頼まれて写真のモデルをしていたので、それなりの容姿はしていて、正直自慢の彼女だった
けど、友達の方もちょっと派手な顔立ちの可愛い子で、学校では目立つ存在だった
結局、書類審査のあと、東京まで行ったけど、彼女も3次審査かなんかで落ちた
公衆の面前に出るとか、名前が雑誌に載るとかの手前だった
僕はガッカリしたような安心したような、複雑な気持ちになった
そのオーディションに受かった子は、アイドルというよりタレントとして、そこそこ活躍した
彼女は、面接会場で一緒になったらしく「顔ちっちゃい」「色白い」「痩せてて脚長い」とよく覚えていた
それで「頑張って欲しいねぇ」と言って応援していた
彼女とは大学進学後に別れたけど、お互いが結婚するまでは連絡も取っていて「あの子テレビ出てたね」みたいな話もした
懐かしいなぁ