看護婦を嫁に持つ医師以外、看護婦との結婚を賛美する医師などいない。
にもかかわらず結果として、
今日の看護婦と結婚をした医師の恥ずべき姿を悲しむべき結果になったのは、
すべての点で、「事勿れ主義」に堕し、それが徐々に今日のような事態を招いたと嘆かざるを得ない。

本来ならば周りの先輩や同僚、友人が注意すべき事柄を、個々の問題、当人同士の判断とすることが
進歩的であるかのように歪曲され、また多くの医師が関わりたくない本心も手伝い、
これらの材料を持って言い逃れの拠り所として、失笑医師に対して誤まった関係性でいたのではないか。

医師の間で事勿れ主義がそこまで広がりを見せているのならば、これは恥ずべき事であり大いに反省すべき点である。
また現実からの逃避を、愛情、個人という美名の砦に逃げている事を謙虚と思っているのではないか。
それは間違いである。正しいことであっても、
確かに医局や社会でこの様なことを当人にぶつけることは難しいが、
こちらが控えておれば、看護婦は、自分達の主張が正しいとする誤った認識を与え、
そのあげくは、押せ押せと事態を悪化させるだけである。
やがて医師と看護婦の結婚を美徳とし、今も恥も外聞もなく主張している事から、
それらの事態を放置しておけば、悪貨が良貨を駆逐する日も近いであろう。