4/9(火) 17:30

日本製鉄呉地区跡地を巡り、県が民間での利活用も含めた呉市との3者協議を要請していることに対し、日鉄が先週、「防衛省の複合拠点施設整備に注力したい」として参加を断ったことが分かりました。

日鉄呉跡地を巡っては防衛省が一括購入して複合防衛拠点を整備する方針を示していて、先月、県、呉市、日鉄、防衛省との4者協議が始まっています。
県は防衛省の複合防衛拠点整備も選択肢の一つとした上で、民間での利活用を含めた跡地の活用策を探るため、今月中にも呉市と日鉄との3者協議を開催する予定でした。
しかし、今月3日、日鉄は「防衛省の複合拠点整備に注力したい」として3者協議には応じない意向を示したということです。

【湯崎英彦知事】
「日鉄の利害や利益を追求するだけではなく、地域にとってどういうことがいいことなのかを考えることも無視しないでほしい」

一方、呉市の新原市長は市議会や市民の声からも防衛省案に大きな期待を寄せていると述べました。

【呉市・新原芳明 市長】
「防衛省の複合拠点整備という提案は一つの選択肢というより呉市長としては重要な選択肢と考えている」

しかし、協議の場は多いほうが良いとして県とともに引き続き、日鉄に3者協議への参加を要請するとしています。

<スタジオ>
それぞれ意見があると思いますが、足並みが揃っていない。また若干、地元が置き去りにされている感じがありますね。

【広島大学大学院・匹田篤 准教授】
「場所にしても面積の大きさにしても、市民に対する影響力に関しても、急いで結論を出すよりは、10年かけてもいいから100年後を見据えた計画、
そのためにも市民たちが絵を描けるような具体的なテーマがいくつかある、その中で結果として選ばれた案という風にすると、みんなが納得すると思う」

地域と共に歩んでいくことが大切なことですし、いろいろな声を聞いてしっかりと正しい方向へ進んでいってほしい。

https://www.tss-tv.co.jp/tssnews/000023706.html