肉屋に並ぶ中古ギター130本 「肉の日」はどちらも10%引き
https://www.asahi.com/articles/ASPCF7GBZPC4UUHB00H.html

中野渉

2021/11/14 11:25

https://www.asahicom.jp/articles/images/c_AS20211113002494_comm.jpg

肉屋でありながら、ギターも売っている。店前では「肉とギターとオードブルの店」をうたう。栃木県高根沢町の「ミートショップこしみず」。知る人ぞ知る「高根沢の名所」を訪れた。

店内に入ると、正面には肉が並ぶ陳列ケース。その周りにはから揚げやコロッケなど総菜が所狭しと並んでいる。肉屋の見慣れた風景だ。店長の小清水邦治さん(68)は奥で総菜を揚げていた。

 陳列ケースの右側を見てびっくり。壁に沿ってエレキとフォークギターが重ね合うようにつり下がっていた。店舗右側の約10畳のスペースは楽器店だった。展示された中古ギターは約130本。値段は1万円以下の安価なものから約30万円の高級品も扱う。

毎月29日は「肉の日」なので、ギターも肉も10%引きで販売している。

 ビンテージものやマイナーメーカーのギターのほか、アンプなどの機材、中古レコードやCDも扱う。「ギターは国産品がほとんど。値段は東京の半分以下かな」

 20歳のころ、小清水さんは吉田拓郎の影響を受けてバンドでフォークギターを弾いていた。会社員や百貨店の精肉売り場を経て、30歳すぎから家業の精肉店を手伝うようになった。

店にギターを置くようになったのは、昔の音楽仲間から委託販売を頼まれたからだ。当初、精肉店と楽器スペースの間には壁があったが、ギターが盗まれたことをきっかけに壁を取り払った。

 そのころ、「いかすバンド天国」(イカ天)がテレビで人気となり、空前のバンドブームが巻き起こった。小清水さんも古物商の許可を取得し、ギターの買い取りと販売を拡大した。

 長引くコロナ禍で売り上げは半減した。売れるのは月5〜10本程度だ。最近はギター初心者の小学生の姿が目に付く。プロのミュージシャンも時折訪れる。

店を訪れていた宇都宮市の男性(63)は10年以上前から店に通っているという。「ギターを眺めて、ついでにおかずを買って帰る。ギターを何本か買ったが、ここのハムカツは分厚くて好きだ」と話した。

 小清水さんに「本業は」と聞くと、すかさず「もちろん肉屋」と返ってきた。コロッケやメンチ、サラダなど、漬物以外はすべて手作り。サイズが大きく味が自慢だ。

(略)

※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。