2021年2月25日 16時13分

都立高校の4割余りで、髪の毛が黒以外の色や、くせ毛の生徒に地毛であることを証明する届け出を求めていることが分かりました。東京都教育委員会は「事実誤認による頭髪の指導を防ぐためで強制ではない」と説明している一方、専門家は「時代にあっておらず、生まれつきの容姿の否定は存在自体の否定につながる」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210225/K10012885111_2102251622_2102251625_01_04.jpg

これは、共産党東京都議会議員団が都教育委員会に情報公開請求した結果、分かりました。

それによりますと、全日制の都立高校177校のうち、44.6%に当たる79校が地毛であることを証明する届け出を求めています。

公開された証明書などでは、髪の毛が生まれつき茶色など黒以外の色や、くせ毛の生徒について、保護者の署名、押印とともに、地毛の特徴などを届け出ることを求めています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210225/K10012885111_2102251623_2102251625_01_05.jpg

一部の高校の文書では「ウェーブがかかっています」とか「栗毛色です」といった項目を選んだり、地毛であることの証明として中学時代や幼少期の写真の提出を求めたりしています。

こうした届け出について「任意」だと文書で説明しているのは79校のうち5校でした。

都教育委員会は「事実誤認による頭髪の指導を防ぐため、生まれつきの髪であることを届け出てもらっているが強制ではない。人権尊重の理念にたった指導が大前提で、生徒や保護者などの意見も聞き、毎年、確認方法を見直す必要があると考えている」と説明しています。

これについて、教育学が専門の関西学院大学の桜井智恵子教授は「外国籍など、多様な子どもがいる現実とずいぶんかけ離れている。時代にあっておらず、生まれつきの容姿の否定は存在自体の否定につながり、人権侵害にあたるのではないか」と話しています。

そのうえで「子どもたちに意見を述べてもらえるように、学校や大人が子どもとやり取りをすることが必要だ」と話しています。




疑問持ちつつ目をつけられる不安から提出
     ===== 後略 =====
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210225/amp/k10012885111000.html